あるゴルファーの日記@Thailand

タイに住んでいるあるアベレージゴルファーの日記です。

心のありよう

日本にいるゴルフ友達とメールでやり取り。年2回来ているのに年末まで待てないらしい。彼がタイから日本に戻ったのが5年前。想いはつのるばかりという。逆に私は日本への里心がついてしまったようだ。お互いに無いものねだり。

日本に戻れば戻ったで、うんざりする気持ちはそのままのような気もする。今更、人生の大幅な進路変更などできないことはわかっている。選択の結果としてチャンスは既に埋められてしまった。単に一時的に非日常に踏み出したいだけなのかもしれない。

今はちょっと、日々、タイ人のあくの強さに押され気味。気候がそうさせるのか、金、ものの欲望に対してストレート、感情も仕事をする上であってもむき出し。単に好き嫌いで仕事をしているようにしか見えない。本当に仏教の国なのか。小乗仏教であれば、世間の救済は志向しないにせよ、物欲にとらわれず、己の悟りの道を追求するのではないのか。これだけモノやカネに狂った人間たちが、仏教徒ですなどと笑止だと思う。タクシンが首相になった時から潮目がかわったのか。愚かな日本人は右往左往、それに振り回される。そんなんでとても心が疲れている。今日、一緒に食事した在タイが長い友も心が疲れていた。タイで一番人気のイタリアンで互いに酒も飲まず元気のない話をした。料理は美味かったが、2人でイタリアンをフルで楽しむには年齢が行き過ぎていた。

ほとんど社会人経験のない20代前半の日本人を事務所で雇った。彼に疲れはなく、すべてはこれから。野心もある。見立てが正しければ、経理コンサルとして一人前になるのに、英語、タイ語の語学の能力を含めて、短くて7−8年はかかるだろうと思った。それも彼がうわべだけで満足せず、本当の実務家を志向した場合だけだ。その間、単調な仕事の繰り返し、下と見ればあたりがさらに強くなるタイ人に耐えられるか。彼自身は気づいていないだろうが、今、タイ人はじっと彼を観察している。問題はそのあと、どれくらいの距離感でいけるか。忍耐力に対しては自信があるようなことを言っていたが、若い人の忍耐力とはどの程度のものか、自分には想像できない。

雇った当初は10年かけて育てる覚悟があったはずだったが、たった1週間で少し揺らぐ。急ぐまいと言い聞かせる。あと10年、自分がリードし、その後、道を譲り、彼が好きな事をやれば良い。

10年後、自分は50台後半。嫁さんはいつかスコットランドのゴルフ旅行を自分にプレゼントしたいという。その時、仕事のことは信頼出来るものにまかせて、嫁さんとともに気の向くまま風の大地をプレーできれば、良いと思う。